1日も早い拉致被害者全員の救出にむけて!

北朝鮮人権侵害問題啓発週間作文コンクール2020
高校生部門 優秀賞
自由を取り戻す 
私立敬愛学園高等学校1年 南 颯馬

私は今まで、北朝鮮拉致問題について深く考えたことはありませんでした。それは、心のどこかで「自分とは関係のないことだ。」そう思っていたからにほかなりません。先日、この作文を書くにあたり、アニメ「めぐみ」を視聴しました。北朝鮮拉致問題の悲惨な実情を目の当たりにし、私の持っていたイメージがどれだけ生温かったかを痛感しました。タンカーに入れられ、必死に助けを求めるめぐみさんの叫びを聞いて、とても人事とは思えませんでした。

二〇二〇年六月五日、めぐみさんの父である、横田滋さんがお亡くなりになりました。滋さんはめぐみさんの帰還を求める運動に後半生を捧げました。めぐみさんとの再会を果たせずにこの世を去った滋さんがどんなに無念でやるせない気持ちだったか、私には計り知れません。しかし、私たちは滋さんのめぐみさんを助けたいという思いを受け継ぐことができます。

この問題を解決するにはまず、私たち国民が拉致問題に関心を持ち、自分の意見を発信することが重要だと考えます。より多くの人に拉致問題について知ってもらう手段としてSNSの活用が挙げられます。その一例として、政府主体のSNS上での意見交換会などが効果的だと思います。SNS上であれば、普段イベントなどに足を運ばない人や、対人が苦手な人でも参加でき、尚且つより多くの人とたくさんの意見を交換することができると思うからです。

拉致被害にあっているのは日本人だけではありません。現在判明している拉致被害者の出身国は十四か国に上ります。拉致被害者を取り戻すにはこれらの国と協力する必要があります。私は拉致被害国で、あらゆる世界情勢に左右されない、拉致被害者を取り戻すという目的だけを持った組織をつくることを提案します。拉致被害国が協力して国際社会に訴え続ければ、北朝鮮に対してかなりの圧力をかけることができると思います。

拉致は自由を奪う深刻な人権問題です。私たちはこの問題を重く受け止め、解決に向かわなければなりません。私は拉致問題解決のために今、自分ができることを考えました。一つはSNSを通じて拉致問題に関心を持つ人を増やすことです。今よりも多くの人が、拉致問題を「解決しなければならない問題」として意識することが解決への大きな前進になると思います。もう一つはブルーリボンバッジを着用することです。購入することで支援金を送れ、拉致被害者の帰還を求める意志表示にもなります。

北朝鮮拉致問題の解決を後押しするのは私たち一人一人の声と行動です。今こそ国民一人一人が声を上げ、他国と協力し、北朝鮮に立ち向かうときなのではないでしょうか。